血圧は、いつも同じ値ではありません。
緊張したとき、急いで歩いたあと、
寒い場所にいるとき、
仕事でストレスがかかっているときなど
血圧は一時的に上がることがあります。
そのため、診察室で測った血圧と
自宅で測った血圧が一致しないことがあります。
このような血圧の違いを考えるときに重要なのが、
- 「白衣高血圧」
- 「仮面高血圧」
という概念となります。
本記事では、白衣高血圧・仮面高血圧について
その違いや、原因・対策・治療方針について
循環器専門医が詳しく解説いたします。
👇よろしければ親ページから読んでみてくださいね。
✅循環器内科とは?専門とする病気・症状・受診の目安を医師が解説

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※受診の判断材料や、理解を深める参考としてお使いください。
※受診指示がある方は、必ず医療機関をご受診ください。
✅高血圧は何科に受診?|症状・原因・基準値・食事・薬による改善方法も解説
白衣高血圧とは?
白衣高血圧とは
病院やクリニックで測ると血圧が高いのに、
自宅で測ると高くない状態です。
たとえば、診察室では140/90mmHg以上になる一方で、
家庭では135/85mmHg未満に
おさまっているような場合です。
診察室での緊張や不安、
医療機関という環境そのものが
影響して血圧が上がっていると考えられます。
白衣高血圧では、
すぐに薬が必要とは限りません。
ただし、「家では正常だから完全に安心」
とも言い切れません。
時間がたつにつれて
家庭血圧も上がってくることがあり
将来的に本当の高血圧へ移行する場合があります。
そのため、白衣高血圧といわれた場合でも
家庭血圧を定期的に測り続けることが大切です。
仮面高血圧とは?
仮面高血圧とは
白衣高血圧とは反対に、
病院や健診では
血圧が正常に見えるのに、
自宅や職場などでは
血圧が高くなっている状態です。
診察室では問題なさそうに見えるため、
高血圧が「隠れている」ように見えることから、
仮面高血圧と呼ばれます。
仮面高血圧が大切なのは、
見逃されやすい一方で、
脳卒中や心筋梗塞などの
リスクが高くなる可能性があるためです。
仮面高血圧は持続性高血圧に
近いリスクを持つ病態とされています。
特に、次のような人は
仮面高血圧に注意が必要とされています。
職場で血圧が上がることがある
血管に負担がかかりやすい
夜間・早朝の血圧に影響することがある
診察室では下がっていても、朝や夜に高いことがある
血圧変動や臓器障害に注意が必要
血圧を「4パターン」で考える
診察室血圧と家庭血圧を
組み合わせると、
血圧は大きく4つに分けて
考えることができます。
| 診察室血圧 | 家庭血圧 | |
|---|---|---|
| 非高血圧 | 正常 | 正常 |
| 持続性高血圧 | 高い | 高い |
| 白衣高血圧 | 高い | 正常 |
| 仮面高血圧 | 正常 | 高い |
この中で特に見逃されやすいのが、
仮面高血圧です。
健康診断や外来通院で
「血圧は大丈夫ですね」
と言われていても、
家庭血圧や職場での血圧が高い場合には、
実際には血管や心臓に
負担がかかっている可能性があります。
家庭血圧はどう測ればよい?
家庭血圧は、
できれば上腕に巻くタイプの
血圧計で測ります。
朝は、起床後1時間以内、排尿後、朝食前、
降圧薬を飲んでいる方は
服薬前に測るのが基本です。
夜は、就寝前に座って
安静にした状態で測ります。
測定前には1〜2分ほど座って休み、
測定中は会話をせず、
腕の力を抜いて測ることが大切です。
1回だけの数値で判断するのではなく、
数日分の平均をみます。
血圧は日によって変動するため、
「今日は高かった」
「今日は低かった」
と一喜一憂するよりも、
朝・夜の記録を続けて
全体の傾向をみることが大切です。
家庭血圧が高いときの目安
一般的に、
診察室血圧では140/90mmHg以上
家庭血圧では135/85mmHg以上
が高血圧の目安とされています。
家庭血圧は5〜7日間、
またはそれ以上測定した平均で
判断することがすすめられています。
また、高血圧治療中の方では、
単に診察室で血圧が下がっているかだけでなく、
家庭での朝・夜の血圧が
安定しているかも重要です。
特に、朝の血圧が高い状態は
見逃されやすいため、
外来での血圧がよくても、
家庭血圧の記録を
医師に見せることが大切です。
白衣高血圧・仮面高血圧を調べる検査
白衣高血圧や仮面高血圧を判断するには、
診察室で測った血圧だけでは不十分です。
診察室では高くなるけれど、
自宅ではそれほど高くない人もいます。
反対に、病院では正常に見えるのに、
自宅や職場、早朝には
血圧が高くなっている人もいます。
そのため、次のような血圧測定を
組み合わせて判断します。
診察室血圧
病院やクリニックで測る血圧です。
一般的に、診察室血圧が
140/90mmHg以上であれば、
高血圧が疑われます。
ただし、診察室では
緊張や不安で血圧が上がることがあります。
そのため、診察室血圧だけで
「本当にいつも血圧が高いのか」を
判断するのは難しい場合があります。
家庭血圧
自宅で測る血圧です。
白衣高血圧や仮面高血圧を見つけるうえで、
家庭血圧はとても重要です。
家庭血圧では、
135/85mmHg以上が
高血圧の目安になります。
24時間血圧測定
24時間血圧測定は、
腕に血圧計をつけて、
日中も夜間も一定間隔で
自動的に血圧を測る検査です。
診察室ではわからない
日中の血圧、夜間の血圧、
早朝の血圧を確認できます。
特に、仮面高血圧が疑われる場合や、
夜間血圧も確認したい場合に役立ちます。
ウェアラブル血圧計
一部では、装着型の血圧計を使って
血圧を評価する方法もあります。
ただし、日常診療でどこまで標準的に使うかは、
機器の種類や測定方法によって異なります。
現時点では、家庭血圧や24時間血圧測定の方が、
一般的には使われやすい方法です。
白衣高血圧・仮面高血圧の治療方針
白衣高血圧と仮面高血圧では、
対応が異なります。
白衣高血圧の場合
白衣高血圧では、診察室では血圧が高くても
家庭血圧が高くない状態です。
そのため、すぐに薬を開始するとは限りません。
まずは、減塩、体重管理、運動、節酒、睡眠の改善など、
生活習慣の見直しを行いながら、
家庭血圧を継続して確認します。
白衣高血圧の人でも、
将来的に家庭血圧が上がってくることがあります。
したがって、「家では正常だから放置してよい」
というわけではありません。
定期的に家庭血圧を測り、
血圧の変化をみていくことが大切です。
仮面高血圧の場合
仮面高血圧は、
診察室では正常に見える一方で、
家庭や職場、早朝などで
血圧が高い状態です。
外来や健康診断だけでは見逃されやすいですが、
心臓や血管への負担は決して軽くありません。
そのため、仮面高血圧が疑われる場合には、
家庭血圧や24時間血圧測定で血圧の実態を確認します。
家庭血圧で高い状態が続く場合は、
生活習慣の改善に加えて、
薬物治療を検討することがあります。
特に、糖尿病、慢性腎臓病、心臓病、脳卒中の既往がある方では、
より慎重な管理が必要です。
白衣高血圧・仮面高血圧は何科に相談する?
まずは、かかりつけ医がいる場合は、
かかりつけ医に相談するとよいでしょう。
次のような場合は、
循環器内科への相談も選択肢になります。
- 家庭血圧で135/85mmHg以上が続く
- 診察室では正常なのに朝の血圧が高い
- 高血圧の薬を飲んでいるのに家庭血圧が安定しない
- 糖尿病、腎臓病、心臓病、脳卒中の既往がある
- 動悸、胸の痛み、息切れ、むくみなどがある
血圧は、単なる数字ではありません。
心臓・脳・腎臓・血管への負担を知るための大切なサインです。
✅高血圧は何科に受診?|症状・原因・基準値・食事・薬による改善方法も解説
まとめ
白衣高血圧は、
病院では高いけれど家では高くない血圧です。
仮面高血圧は、
病院では正常に見えるけれど、家や職場では高い血圧です。
特に仮面高血圧は
外来や健診だけでは見逃されやすいため、
家庭血圧の測定がとても重要です。
「病院で測った血圧」だけで安心せず、
朝と夜の家庭血圧を記録して、
自分の血圧のパターンを知ることが
高血圧対策の第一歩になります。
ここまで読んでいただき
ありがとうございます!
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